Vue.jsとは?基本文法や他のフレームワークとの違い【初学者向け】
Vue.jsは、シンプルな記述で様々な機能を実装することができるJavaScriptフレームワークです。
この記事では、Vue.jsの基本から応用まで具体的なコード例とともにわかりやすく解説しますので、ぜひ最後まで読んでみてください!
結論から述べるとVue.jsは初心者にも優しく、少ないコードで動的なWebページを作れる便利なツールです。
シンプルなプロジェクトから本格的なアプリまで、柔軟に対応できます。実例と一緒に学ぶことで、すぐに使いこなせるようになります!
目次
Vue.jsとは?
Vue.jsは、Webページをより動的で便利なものにするためのJavaScriptフレームワークです。
たとえば、ボタンを押したときにメッセージを表示したり、入力フォームの内容をリアルタイムで表示したりすることが簡単にできます。
特徴
- ・リアクティブなデータバインディング: データを変更すると画面の表示も自動的に変わります。
- ・コンポーネント指向: ページを小さなパーツに分けて再利用できます。
- ・シンプルな構文: HTMLに似たテンプレート構文で直感的にコードを書けます。
開発環境の準備
Vue.jsを使うための環境を整えましょう。
1. CDNを使う方法(すぐに試したい場合)
CDNで利用する場合は以下のコードを使います。
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue@2"></script>
以下のコードをHTMLファイルに貼り付けてブラウザで開くだけでVue.jsを試せます!
<!DOCTYPE html>
<html>
<head>
<title>Vue.jsの基本</title>
<script src="https://cdn.jsdelivr.net/npm/vue@2"></script>
</head>
<body>
<div id="app">
<h1>{{ message }}</h1>
</div>
<script>
new Vue({
el: '#app',
data: {
message: 'こんにちは、Vue.js!'
}
});
</script>
</body>
</html>
ブラウザで開くと「こんにちは、Vue.js!」と表示されます。
HTMLの{{ message }}
部分が、Vue.jsのデータとつながっています。
2. Vue CLIを使う方法(本格的な開発向け)
ターミナルで以下のコマンドを実行すると、Vue.jsのプロジェクトを作成できます。
npm install -g @vue/cli
vue create my-project
cd my-project
npm run serve
ブラウザで http://localhost:8080
にアクセスすると、Vue.jsアプリが立ち上がります。
Vue.jsの基本
Vue.jsの基本的な機能について、実際のコードを使って説明します。
Vueインスタンスとは?
Vueアプリの中心となるのが「Vueインスタンス」です。
これを作成することで、Vue.jsの機能を使えるようになります。
new Vue({
el: '#app',
data: {
message: 'こんにちは、Vue.js!'
}
});
解説:
el
: Vueを適用するHTML要素のセレクタ(#app
)。data
: アプリ内のデータ。message
の値がそのままHTMLに表示されます。
データバインディング
データとHTMLを結びつけることを「データバインディング」と言います。
バインドは「拘束する、結びつける、関連付ける」という意味の言葉なので、データバインディングとはデータと画面をリアルタイムで結びつける仕組みになります。
See the Pen Untitled by NNC STUDIO (@NNC-STUDIO) on CodePen.
解説:
v-model
: 入力フォームとデータを双方向にバインド。- 入力すると即座に
name
の値が変わり、画面の表示もリアルタイムで更新されます。
イベントとハンドリング
ユーザーの操作に応じて何か動作させたい場合は、イベントを使います。
See the Pen Untitled by NNC STUDIO (@NNC-STUDIO) on CodePen.
解説:
v-on:click
: クリックイベントを登録。methods
: イベント時に実行する関数を定義。
条件付きレンダリング
データに応じて要素の表示・非表示を切り替えます。
See the Pen Untitled by NNC STUDIO (@NNC-STUDIO) on CodePen.
解説:
v-if
: 条件が真のときに要素を表示。this.isVisible
: データの状態に応じて要素を切り替え。
リストレンダリング
データの配列をループして、リストを表示します。
See the Pen Untitled by NNC STUDIO (@NNC-STUDIO) on CodePen.
解説:
v-for
: 配列の要素ごとにリスト項目を生成。:key
: 一意の識別子。パフォーマンス最適化に役立ちます。
他の代表的なライブラリとの違い
Vue.jsは便利で直感的なフレームワークですが、他にも有名なライブラリやフレームワークがあります。代表的なものとの違いを具体的に比較してみましょう。
項目 | Vue.js | React | Angular | jQuery |
---|---|---|---|---|
学習コスト | 低い。 HTMLに近く直感的。 | 中程度。 JSXの理解が必要。 | 高い。 TypeScriptが必須。 | 低い。 基本的なJSの延長線。 |
サイズ感 | 軽量(基本的な構成は小さめ) | 軽量(ライブラリのみ) | 重い(フル機能搭載) | 軽量(ただし機能は限定的) |
データバインディング | 双方向バインディングあり | 一方向バインディングが基本 | 双方向バインディングあり | なし |
テンプレート | HTMLベーステンプレート | JSX(JS内にHTML記述) | HTML拡張テンプレート | HTMLと直接連携 |
状態管理 | Vuex、Pinia | Redux、Recoil | 内蔵のRxJS | 手動管理 |
コンポーネント | シンプルで書きやすい | 柔軟で高度な構成が可能 | 強力で型安全 | コンポーネント機能なし |
公式サポート | わかりやすいドキュメント | 充実した公式ドキュメント | 詳細だが複雑なドキュメント | ドキュメントは古いことも多い |
公式サイト | https://ja.vuejs.org/ | https://ja.react.dev/ | https://angular.jp/ | https://jquery.com/ |
Vue.jsとReactの違い
- ・Vue.jsはHTMLベースのテンプレートで直感的に書けます。一方、ReactはJSXを使うため、HTMLとJavaScriptが混ざるのが特徴です。
Vue.jsの方が初学者の方でも導入しやすいものになります。 - ・ReactはFacebookが支えているので、エコシステムが非常に強力。
ただし、状態管理などは別途ライブラリを導入することが多いです。
Vue.jsとAngularの違い
- ・AngularはGoogle製のフルスタックフレームワークで、規模の大きなアプリに強いです。
ただし、TypeScriptの習得が必要で、学習コストは高めです。 - ・Vue.jsは軽量かつ必要な機能だけを取り入れられるので、小〜中規模のプロジェクトに最適です。
Vue.jsとjQueryの違い
- ・jQueryはシンプルなDOM操作に向いていますが、コードが煩雑になりがちです。
Vue.jsはリアクティブシステムのおかげで、データの変化がすぐに画面に反映されます。 - ・jQueryは小さな動きの追加には便利ですが、SPA(シングルページアプリケーション)開発にはVue.jsの方が圧倒的に効率的です。
まとめ
Vue.jsは直感的な構文と強力な機能で、初学者の方でもすぐに使いこなせるJavaScriptフレームワークです。
リアクティブなデータバインディングや柔軟なコンポーネントシステムのおかげで、シンプルなUIから本格的なアプリケーションまでスムーズに作成できます。
実際に手を動かしながら試すことで、理解がどんどん深まっていきます!
是非ご自分のアイデアをVue.jsで形にしてみてください!
おすすめのライブラリやフレームワークについてまとめた記事もありますので、ご興味があればご覧になってください!